1930年代後半からA-2の生産を開始したエアロレザー社は
A-2を製造したコントラクターの中で最多の7度もの納入を誇っている
これは古くから確かな技術と生産キャパシティーを併せ持ち
安定供給が可能であった優良メーカーであることを裏付けている
このA-2はエアロレザー社が1941年に製造した5度目の生産ロットにあたるモデル
それまで納入された4モデルは台襟の付いた仕様であったが
このモデル以降から台襟を持たない仕様となった
このモデルは左右の前身頃が同じ型紙を使用しているため
ポケット位置を水平に移動して正面から見た時のバランスを保っている
左右の脇線からのポケット位置の間隔を見ると
ポケットが左右違う位置に付けられているのが分かる
このA-2の特徴はポケット下部のラウンドが狭いため
ポケットの形状は四角形に近しく
前立てのステッチ幅も狭いため精悍な印象を持つ
使用しているスナップボタンはリングスタッド型で
トップパーツには丸いキャップを使用していないため
着込んだ時にドーナツ状に擦れやアタリが浮き出る
赤いリブニットを装着したA-2は全コントラクターの18社
計39ロット生産分の中でエアロレザー社だけであり
身頃の濃いシールブラウンと赤いリブニットのコントラストが美しいA-2は
エアロレザー社を象徴するものである
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